[改定情報] フォーミュラリーの診療報酬での評価に慎重論 中医協・総会1

[中央社会保険医療協議会 総会(第417回 6/26)《厚生労働省》]

2020年度診療報酬改定ニュース - 2019年 06月 26日

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 中央社会保険医療協議会・総会は6月26日、医薬品や医療機器の効率的で、有効・安全な使用と、それに対する診療報酬上の評価について意見交換した。このなかで、院内や地域で定める医薬品の使用指針(フォーミュラリー)が論点となり、活用を促進していくこと自体には支払・診療側双方から賛同の声があがったが、取り組み状況を診療報酬で評価することについては、揃って否定的見解を示した。
 
 医薬品の使用に関連した診療報酬上の評価の論点として厚生労働省は、▽重複投薬、ポリファーマシー(有害事象を伴う多剤服用)、残薬への対応▽バイオ後続医薬品を含む、後発医薬品の使用促進▽長期処方時の適正使用、向精神薬の長期処方への対応▽薬剤耐性(AMR)への対応▽院内や地域で、医学的妥当性(安全性、有効性)や経済性の観点から採用する医薬品や使用手順を定める取り組み(院内または地域フォーミュラリー)−などを示した。
 
 このうちフォーミュラリーについては、「健保連の調査では生活習慣病の薬剤だけでも数千億単位の適正化につながったとの結果が出ている。保険者も参加し全国展開するような仕組みを作ってはどうか」(幸野庄司委員・健康保険組合連合会理事)など、支払・診療側とも、医薬品の安全な使用や薬剤費の適正化の観点から、取り組みの推進には賛意を表明。ただ、診療報酬上の評価に結びつけることには、「この人にはこの薬が効くといった個別性への対応が困難になるので、あまり厳格化するのはいかがなものか」(城守国斗委員・日本医師会常任理事)、「まずは医療機関が進め、それを保険者などがチェックする仕組みが重要。診療報酬で誘導するのは違うのではないか」(幸野委員)など、否定的な意見が相次いだ。
 診療側からは、地域フォーミュラリーの推進について、採用されている医薬品が市場から撤退した場合の安定供給や、対象医薬品の選定に大手調剤薬局の意向が反映される可能性などを不安視する声もあがった。
 
 長期処方については、30日超の調剤料の算定回数や処方割合が年々増加傾向にあることを、幸野委員が問題視(参照)。分割調剤が浸透しないことが原因の1つだとして、「今の煩雑な仕組みを継続しても進まない。患者にも薬局にもわかりやすい新たな制度を検討するべきだ」と主張。これに対して厚労省は、「分割調剤の処方箋を出そうとした時にレセコンで打ち出せないという話を聞いたことがあり、そういったことも含めた対応が必要かと思う」などと回答した。
 
 
◆医療機器では高額医療機器の共同利用や医療被ばくの低減などが論点に
 
 一方、医療機器の使用では、▽CTやMRI、ポジトロン断層撮影などの共同利用推進▽医療被ばくの低減を目的とした、学会ガイドラインなどに基づく画像検査の推進▽高度化・多様化が進む超音波検査の評価のあり方−が論点として提示された。
 
 また、同日の総会では、2018年度診療報酬改定の検証調査の調査票案が了承された。調査は2カ年にわたって実施するもので、19年度は、▽かかりつけ医機能等の外来医療に係る評価等に関する実施状況調査(その2)▽医療従事者の負担軽減、働き方改革の推進に係る評価等に関する実施状況調査(その2)▽かかりつけ歯科医機能の評価や歯科疾患管理料の評価の見直しの影響及び歯科疾患の継続的管理等の実施状況調査▽かかりつけ薬剤師・薬局の評価を含む調剤報酬改定の影響及び実施状況調査▽後発医薬品の使用促進策の影響及び実施状況調査−を行う。調査期間は19年7〜8月。

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