地域と医療をつなぐ総合診療−中小病院の魅力をいかに再定義するか
[大杉泰弘 氏(藤田医科大学医学部総合診療科教授)]
病院経営ケーススタディ - 2026年 06月 19日
日本の約7割の病院は200床未満であり、中小病院が全医療費の約3分の1を担う。とりわけ公立・公的主体を中心に赤字傾向が続くなど、経営環境は厳しさを増している。問題は施設の老朽化ばかりではない。高齢化の進行や急性期需要の構造変化、在宅医療への期待の高まりなど、経営環境は大きく変わっている。そうした中、2015年に豊田地域医療センター(愛知県豊田市・当時150床)へ赴任した大杉泰弘氏が打ち出したのは、在宅診療を新たな収益軸に据え、急性期医療の補完にとどまらず、地域包括ケアの中核を担う存在へと転換する改革であった。その実践は単なる増収策ではない。一つの自治体系中小病院の価値そのものを再設計する試みであった。
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