[精神医療] ひきこもり地域支援センターは平成25年1月9日現在、全国38の自治体に設置

[ひきこもり地域支援センターの設置状況―厚生労働省(H25.01.9)]

精神科医療行政ニュース - 2013年 01月 25日

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厚生労働省は19日に、ひきこもり地域支援センターの設置状況を公表しました。ひきこもり地域支援センターは全国38の自治体に設置されており、ひきこもり支援コーディネーター(社会福祉士、精神保健福祉士等)を置き、ひきこもりの状態にある本人や家族等からの相談等の支援を行っています。具体的には、家庭訪問を中心とするアウトリーチ型の支援や、対象者の状態に応じて、医療・教育・労働・福祉などの適切な関係機関へつなげたり、関係機関からなる連絡協議会を設置し、情報交換等、各機関間で恒常的な連携を図るなどしています。

 もっとも、ひきこもりとは、平成19年度から平成21年度に取り組まれた、厚生労働科学研究「思春期のひきこもりをもたらす精神科疾患の実態把握と精神医学的治療・援助システムの構築に関する研究」において、様々な要因の結果として、社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6か月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と関わらない形での外出をしている場合も含む)、と定義されています。現在、ひきこもり状態にある子どものいる世帯は全国で約26万世帯と推計されています。

 当該研究の成果を踏まえ、「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」がまとめられており、関係機関に配布・周知しています。ガイドラインは、大きく(1)ひきこもりの定義・出現率・関連要因(2)ひきこもりの評価(3)ひきこもりに対する支援(4)今後の課題、の4部構成となっています。ひきこもりの背景に存在する主な精神障害には、「適応障害」、「不安障害(社交不安障害、全般性不安障害、パニック障害など)」、「気分障害」、「強迫性障害」、「パーソナリティ障害」、「統合失調症」、「対人恐怖的な妄想性障害(醜形恐怖、自己臭恐怖、自己視線恐怖)や選択性緘黙など児童思春期に特有な精神障害」、「広汎性発達障害(PDD)」「注意欠如・多動性障害(ADHD)」、「知的障害・学習障害」などがあり、その特徴が整理されています。

 

厚生労働省「ひきこもり対策推進事業」

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/hikikomori/

 

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