[改定情報] 地域包括ケア、入院料1、3の実績評価要件が論点に 入院分科会

[診療報酬調査専門組織 入院医療等の調査・評価分科会(令和元年度第5回 7/25)《厚生労働省》]

2020年度診療報酬改定ニュース - 2019年 07月 26日

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 診療報酬調査専門組織の入院医療等の調査・評価分科会は7月25日、地域包括ケア病棟と回復期リハビリテーション病棟について議論した。地域包括ケア病棟では、自院の急性期病棟からの転棟患者が最も多いことを問題視する意見や、【地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料1、3】の在宅医療の実績要件で一部項目を満たす施設が極めて少ない現状について、より詳細な分析を求める意見などがあった。
 
 地域包括ケア病棟は、▽急性期治療終了後の患者の受け入れ▽在宅で療養している患者の受け入れ▽在宅復帰支援−を担う病棟と位置づけられている。だが、届出施設の6割は、これら病棟・病室を自院の急性期病棟からの転棟先として利用していることが、厚生労働省が分科会に示したデータなどから明らかになっている。
 分科会ではこの点について松本義幸委員(健康保険組合連合会参与)が、「地方で他の医療機関がないところはやむを得ないが、都市部では機能分化が進まないのではないか」と問題提起した。これに対して、石川広己委員(社会医療法人社団千葉県勤労者医療協会理事長)は、一般病棟の病床稼働率が低下し、地域包括ケア病棟では上昇していることなどから(参照)、「地域包括ケア病棟の使い方が熟練し、自院からの場合であっても病状に合った転棟が行われていると言えるのではないか」と指摘。牧野憲一委員(旭川赤十字病院院長)も、「自院の急性期病棟にいるよりも、病状に合わせて地域包括ケア病棟や回復期リハビリテーション病棟に移るほうが望ましく、悪いことではない」と述べた。
 
 
◆在宅医療の実績要件、届出施設の選択が特定項目に集中
 
 【地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料1、3】の実績評価の要件も論点になった。在宅医療の提供では4項目ある要件のうち2項目以上を満たさねばならないが、厚労省の報告によると、「在宅患者訪問診療料の算定回数が3月で20回以上」と「介護保険における訪問介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、介護予防訪問看護または介護予防訪問リハビリテーション等の介護サービスを同一敷地内の施設等で実施」の2項目を満たす届出施設が圧倒的多数を占め、残り2項目を満たす施設はほとんどなかった(参照)。この点にも松本委員は問題意識を示し、特定の項目に施設の選択が集中している要因などの分析を厚労省に要請した。
 また、神野正博委員(社会医療法人財団董仙会理事長)は、死亡退院が退棟患者全体の3.5%と、ごくわずかであることから、看取りに対する指針の作成を要件として課すことに疑問を呈したが、厚労省は「ACP(アドバンス・ケア・プランニング/人生会議)ではターミナルだけでなく、治療方針の決定についても話し合うことが求められる」と説明。松本委員は、「治療方針の話し合いは必要。(入院料1、3に限らず)全部に要件をかけてはどうか」と提案した。
 
 
◆回復期リハはFIM得点の変化や栄養管理要件などを検討
 
 一方、【回復期リハビリテーション病棟入院料】では、厚労省が▽退棟した患者のFIM得点の変化や、FIMと他の指標との関連性について、実施された治療の内容や、退棟後の治療の必要性との関係も踏まえて分析する▽栄養管理に関する評価の要件について、管理栄養士の配置状況や栄養摂取の状況を踏まえて検討する−の2項目を論点として提示した。このうち管理栄養士の配置では、病棟への専任配置が努力義務化されている【入院料1】の配置割合が8割を超えることから、「【入院料1】は配置を義務化し、努力義務対象を【入院料2〜4】まで拡大してはどうか」(松本委員)という意見があった。

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