[医療従事者数] 24年医師数は増加するも、精神・心療内科医は依然少数
[平成24年(2012)医師・歯科医師・薬剤師調査の結果‐厚生労働省(H25.12.17)]
精神科医療行政ニュース - 2013年 12月 20日
厚生労働省は12月17日に、平成24年(2012)医師・歯科医師・薬剤師調査の結果を公表しました。
この調査は、医師、歯科医師、薬剤師の性別、年齢、業務種別、従事場所、診療科名などを2年ごとに調査したものです。
集計結果によると、「医師」30万3268人で、対前回(平成22年)調査より2.8%増、「歯科医師」10万2551人(同1.0%増)、「薬剤師」28万52人(同1.3%増)と、いずれも前回調査に比べて増加しています。
このうち、医師についてみてみましょう。
まず、性別でみると、「男性」が23万2161人で、前回に比べて4732人、2.1%増加し、「女性」は5万6689人で、3687人、7.0%増加となり、女性医師の増加が目立っています。
年齢階級別にみると、多い順から「40〜49歳」が6万7969人(23.5%)、「50〜59歳」6万5380人(22.6%)、「30〜39歳」6万5003人(22.5%)となっています。
さらに、男女の構成割合を年齢階級別にみると、すべての年齢階級で「男性」が多く、年齢が低くなるほど「女性」の割合が高く、「29歳以下」では35.5%と1/3以上を占めています。
主たる診療科名別では、「内科」が6万1177人(21.2%)と最も多く、次いで「整形外科」2万480人(7.1%)、「小児科」1万6340人(5.7%)となっています。
また、「精神科」は1万4733人(5.1%)、「心療内科」が847人(0.3%)という状況です。
そのうえで、主たる診療科名を施設種別でみると、病院では総数18万8306人のうち、「内科」が2万2085人(11.7%)と最も多く、次いで「臨床研修医」1万4963人(7.9%)、「整形外科」1万2806人(6.8%)の順。また、「精神科」は1万1174人(5.9%)、「心療内科」が300人(0.2%)となっています。
一方、診療所では総数10万544人のうち、「内科」が3万9092人(38.9%)と最多で、「眼科」8147人(8.1%)、「整形外科」7674人(7.6%)と続いています。また、「精神科」は3559人(3.5%)、「心療内科」が547人(0.5%)という結果になっています。
ほか、取得している広告可能な医師の専門性に関する資格名(複数回答)別では、多い順に、「外科専門医」1万9850人(6.9%)、「消化器病専門医」1万5134人(5.2%)、「整形外科専門医」1万4744人(5.1%)という状況。精神に関わるところでは、「小児神経専門医」は795人(0.3%)、「心療内科専門医」357人(0.1%)、「一般病院連携精神医学専門医」337人(0.1%)などと、全体に占める構成割合が極めて小さいことが分かります。
なお、精神に関わる上記3専門医は、どれも全体の平均年齢(48.9歳)を上回っており、なかでも「心療内科専門医」は平均55.6歳で、「漢方専門医」「老年病専門医」に次いで3番目に平均年齢が高くなっています。