[医療提供体制]精神病床の平均在院日数、徳島県が424.4日で最長、東京都が209.6日で最短
[平成24年(2012)の「医療施設(動態)調査・病院報告」の概況―厚生労働省(H25.9.4)]
精神科医療行政ニュース - 2013年 09月 13日
厚生労働省は9月4日に、平成24年(2012)の「医療施設(動態)調査・病院報告」の概況を公表しました。
医療施設調査は、病院・診療所の分布や整備状況、診療機能の現状を把握するものです。3年に1度の大規模な調査を行う「静態調査」と、毎月の小規模な調査を行う「動態調査」の2つがあります。動態調査は、静態調査の結果に医療施設の開設、廃止等の状況を順次加減し、医療施設の状況を把握するものであり、平成24 年調査は平成23 年10 月1日から1年間の調査結果です。
一方、病院報告は、病院や療養病床をもつ診療所からの報告を元に、毎月1日の平均外来・在院患者数、病床利用率、平均在院日数を、また年1回の職種別従事者数を集計したものです。患者票は平成24年1月1日〜12月31日の毎月、従事者票(病院のみ)は平成24年10月1日現在の状況が報告されています。
精神科に関わる内容として、まず医療施設調査から見てみます。
平成24年10月1日現在の医療施設総数は17万9334施設で、うち活動中のものは17万7191施設でした(前年比883施設増加)。このうち精神科病院は1071施設(同比5施設減少)、一般病院は7493施設(同比35施設減少)となっています。一般病院7493施設のうち、精神科を標榜しているのは1624施設(同比13施設増加)です。
また、医療施設の病床数を見てみると、全病床数は170万3950床(同比8589床減少)で、このうち精神病床は、精神科病院25万4364床、一般病院8万7830床の合計34万2194床(同比1853床減少)となっています。
次に、病院報告を見てみます。
平成24年1月〜12月の病院の1日平均在院患者数は128万7181人(前年比0.9%減少)で、このうち精神科病院は22万9296 人(同比1.4%減少)、一般病院は105万7821 人(同比0.8%減少)となっています。一般病院105万7821 人のうち精神病床における1日平均在院患者数は7万4567 人(同比0.6%減少)でした。また、病院の1日平均外来患者数は139万7864 人(前年比0.3%減少)で、このうち、精神科病院は5万7216 人(同比0.2%増加)、一般病院は134万643 人(同比0.3%減少)という具合です。
病床利用率は、病床全体では81.5%(同比0.4ポイント低下)、精神病床は88.7%(同比0.4ポイント低下)でした。
平均在院日数は病床全体では31.2 日(同比0.8 日短縮)、精神病床は291.9 日(同比6.2 日短縮)、一般病床は17.5 日(同比0.4 日短縮)となっています。精神病床の平均在院日数を都道府県別に見てみると、徳島県(424.4日)が最も長く、最も短い東京都(209.6日)の2倍もの開きがあることが分かりました。