[精神医療]平成24年12月31日現在、医療観察法における入院対象者は668名、男性は女性の3倍以上
[心神喪失者等医療観察法−厚生労働省(H25.1.23)]
精神科医療行政ニュース - 2013年 02月 01日
厚生労働省は1月23日に、心神喪失者等医療観察法による、(1)入院対象者の状況、(2)医療機関等の状況、(3)地方裁判所の審判の状況、を公表しました。
(1) 入院対象者の状況
平成24年12月31日現在、医療観察法における入院対象者は668名で、男性は517名、女性は151名となっており、男性は女性の3.4倍にものぼります。
疾病別に見ると、「統合失調症、統合失調型障害および妄想性障害」が最も多く、男性は433名、女性は122名となっています。
(2) 医療機関等の状況
平成24年12月31日現在の指定入院医療機関の指定数は28か所(707床:うち国関係が478床・都道府県関係が229床)、指定通院医療機関の指定数は2,925か所、鑑定入院医療機関の推薦数は275か所でした。
指定通院医療機関2,925か所に着目してみると、病院では北海道、大阪府、兵庫県がそれぞれ33、24、18施設と指定数が多く、診療所では多いところでも3施設にとどまっています。薬局は新潟県、茨城県、秋田県がそれぞれ457、380、330施設という状況です。
また、平成24年12月31日現在の精神保健判定医の推薦数は1,026名、精神保健参与員の推薦数は777名となっています。
(3) 地方裁判所の審判の状況
平成17年7月15日から平成23年12月31日までの地方裁判所の審判の終局処理人数は2,339名で、うち入院決定が1,462名、通院決定が386名、医療を行わない旨の決定が390名となっています。一方で、心神喪失者等ではないとの審判が下され、却下となった者は75名でした。